理事長 叶 義文
川野直人前理事長の後任として、2018年7月31日付をもちまして、社会福祉法人キリスト者奉仕会の第3代目の理事長に就任致しました。
1983年3月に法人が認可されてから叶昌全初代理事長が約28年間、その後2011年4月より川野直人前理事長が約7年間、理事長としての役割を担われました。
その間、大牟田恵愛園、恵愛ワークセンター、ハーツ、たんぽぽ、つくしんぼ(グループホーム等)の立ち上げ、そして2017年4月には、念願の「山の上から地域へ」、大牟田恵愛園の新勝立町への移転も実現しました。この35年間、多くの皆様方の物心両面でのご支援・ご協力に心から感謝いたします。
さて、理事長に就任にあたって今改めて思うことは、やはり法人理念にある次の四つの点です。
①障がいがあろうがなかろうが誰もが平等であり、かけがえのない存在として一人一人が尊重されること。
②我々が「共生社会の実現」に向けた拠点となること。
③最も悲しみ、苦しみ、痛みを持つ人たち、差別・抑圧された人たちとの出会いを大切にし、その人たちの生の声に耳を傾け、そこから出発すること。
④基本的人権を尊重した上で、働く皆が生き生きとできる場であること。
私たちの法人設立時の定礎は「互いに愛し合いなさい(ヨハネによる福音書15章12節)」です。私たちの周りでは、差別・抑圧があったり、人と人とが憎しみあったり、争いがあったりします。そのような中、聖書の言葉はとてもストレートで分かりやすい言葉です。
「互いに愛し合う」・・それは人と人とを比較して劣っているとか優れているとかではなく、一人一人違っていい、その違いを認めて、その人らしく生きていくことを認めることが基礎になります。性別の違い、国籍の違い、若者、お年寄り、子ども、障がいのあるなしに関わらず、さらに仲がいい、仲が悪い、気が合う、気が合わない、苦手 等々、様々な人たちが生きている社会において、「互いに愛し合う」という言葉は、とてもわかりやすい言葉ではありますが、実践していくことはいかにむずかしいことでしょうか。
キリスト者奉仕会理事長に就任し、「この原点」を大切にしながら、障がいのある人たちを中心に据え、キリスト者奉仕会のさらなる充実、「共に生きる社会」の実現に向けて、共に取り組んでいければと願っております。
これからも「キリスト者奉仕会」の歩みに、皆様方の温かいご理解とご支援を心からお願い致します。